絵画は彩色された“物”であると思うのです。私のの場合、木製パネルの上に石膏を流し、さらに物質感を強化しています。その平面化された物に描くことでどうイメージを立ち上げて行くのか、それには身体による行為と、その痕跡を重視しています。 私は、自分が何を描こうとしているのか、よく解っていません。しかしながら、石膏を流した白い面と限りなく対話していくと自ずと”世界“に導かれて行くのです。 そして、画面に生命が宿って私に何かを語りかけてくるのです。私はその声を聞きたいのです。 何故なら、それが自分自身であり、また自分自身を超えた何者かのように思うからです。